発掘。あるある大事典2第106回 より
全部わかった。玄米真の実力
1. フロント
2. 玄米パワーの徹底検証
3. 玄米のおいしい炊き方
1.フロント
伝統食玄米が、最近見直されてきました消費量は、3年前から爆発的に増加消費量は、関連商品も増えていますでは、玄米を食べると、実際、どんな効果があるのでしょうか
番組は、玄米を1日1回は食べるという人、1000人にアンケート。その結果、様々な効果が得られた、という声が集まりました。
中でも1000人中、644人が回答したのが
便秘改善とダイエット効果。
こちらの高杉さんは、白米を100%の玄米に替え、1年間で10キロ減。
玄米を食べる前は、下半身太りが悩みで、半ば諦めていたそうですが、今では、キツキツだったパンツに、こんなに余裕が出来ちゃいました。
11号と13号を選んでいたのが、今は5号か7号です。」
そして、驚くことに1000人中27人が、病気の改善と回答
その一人伊藤さんは、去年、人間ドッグで、重度の2型糖尿病と、思わぬ診断を下されました。
「13.5なんていうのは、目が見えなくなっても、足が壊疽(えそ)になってもおかしくないような数値なので。」
治療とともに、食事を玄米に変えたところ、なんと、半年後には正常値にまで改善。薬の必要がなくなったのです。「先生もビックリしていました。」
いったい、玄米のどこにそんな力が?
そもそも玄米とは、収穫した米から「もみがら」だけを取り除いたもの。
「ぬか」と「胚芽」が、残ったままの状態です。ここから精米され、「ぬか」だけを取り除いたのが、「胚芽米」。
更に、「胚芽」まで取り除いたのが、私たちが普段食べている「白米」。
ちなみに、「発芽玄米」は、玄米の胚芽を発芽させたものです。
つまり、「玄米」と普段食べている「白米」は、お米全体の1割にも満たない「ぬか」と「胚芽」がついているだけの差。
ところが、ここに驚きのパワーと、意外な弱点が秘められているのです。
まず玄米と白米、それぞれ1膳分の栄養を比較すると、
食物繊維はなんと6倍。これは、ところてん3杯分に相当。
ビタミンEは、14倍。
ビタミンB群は4倍から5倍も白米より多く含まれ、
その量はなんと、アーモンド25粒分、豚肉3枚分、イワシ2尾分、ブリ半身分の食材に相当します。
そしてミネラル分も、3倍から5倍。
レバーなどに換算すると、レバー19g分、バナナ28g分、納豆1パック分の分量が含まれているのです。
これだけ栄養豊富な玄米。きちんと食べれば効果があって当然です。
ところがアンケートでは、1000人中291人もの人が、効果がいまいちと回答。
何故なのでしょうか?
「もともと玄米は消化吸収が悪い食品ですので、調理法や食べ方によっては、玄米の有効成分が吸収されないこともありますね。」
そう、玄米は堅い「ぬか」や「胚芽」がある分、良く噛まないと効果を得にくいのです。更に、
「皮(ぬか・胚芽)が、口に残るじゃ無いですか、大分。主人はそれが嫌だと。」
「においが気になる。なんかちょっとすっぱいっていうか、特有のものがありますよね。」
と、効果以前に食べ続けるのがつらいという声も続出!
そこで、あるあるはこの玄米の、
2大デメリットの改善に挑戦。
すると!
「美味しい、食べやすい。」炊飯器に入れるだけで、味も消化もアップする、
驚きのアイテムとは?
そのアイテムは味だけでは無く、玄米の持つパワーもアップ。たった3週間で、驚きの効果が続出した
スタッフ:「(肌の水分量)26才レベル」
スタッフ:「マイナス1.6キロ減です。」
すでに食べている人も、苦手な人も必見です!!
身体にいい玄米、その真の実力!
2.玄米パワーの徹底検証
玄米を食べると、身体にどんな変化が起きるのか?
普段玄米を食べていない30代のご夫婦、5組に協力して頂き、早速検証。
はじめに健康診断を行ったところ、
1組目、
結婚後32キロも太ったという廣田さんは、29才にして内臓脂肪が危険値、
さらに脂肪肝である事も発覚
2組目
こちらも13キロ太ってしまった舟生(ふにゅう)さん、
内臓脂肪が危険値、脂肪肝も予備軍。
3組目
夫婦ともにおよそ10キロは増えた中込(なかごめ)さん。
御主人は、血糖値をはじめ3項目が危険。奥様も、脂肪肝予備軍。
4組目
藤野さんのご主人は、中性脂肪が高く、内臓脂肪も危険値。
藤野さん、舟生さんの奥さんは、コレステロール値が高く、
どこかしら問題を抱えている人が目立ちました。
では、この状態が玄米でどう変わるのか?
皆さんには、普段食べている白米を100%の玄米御飯に交換、3週間、最低一日一食は玄米を食べてもらい、他は普段通りに過ごしてもらいます。
検証初日、舟生さんのお宅。
玄米ははじめてという御一家。番組から指示は出さず、炊いてもらったところ…。
「思ったより黄色いね、やっぱね。なんか2〜3日経ったご飯っぽい(においがする)ね。」
いざ、食べてみると、いつもと違う感覚が
「なんか良く噛む。うん。いつもは僕、大体1膳半くらい食べるんですけども、もう大分お腹いっぱいになってきてるんで。」もう満腹だそうです
一週間後
今度は奥様に変化が。以前は、お子さんと夕食を食べた後、ご主人が帰宅するまでの間に、ついつい間食をしていたそうですが…
「(間食が)ゼロかな。」
ご飯の量が減り、間食もなくなる。
一体、何故なのでしょうか?
玄米一膳には、白米一膳とところてん3杯分の食物繊維が含まれ、この食物繊維が、お腹の中で膨らみ、満腹感を生むのです。
2週間目
藤野さんのご主人に変化が。
「ベルトが緩くなったような気がしました。ハイ。」と、いい兆しが。
そして3週間後
再び集まってもらい、検査。すると、皆さんの身体に、明らかに玄米の効果が。
中込さんの血糖値と、藤野さんの中性脂肪が、正常値に改善。 一体なぜなのか?
「玄米中のフィチン酸によるものだと思います。」
胚芽とぬかに含まれるフィチン酸は、吸収される前の糖をくっつけ、自分ごと排出されます。
実際、白米を食べた時と、玄米を食べた時の前後で血糖値を計ってみると、玄米を食べた時の方が、血糖値の上昇がかなり抑えられています。
玄米なら、血液中に糖が溢れず、中性脂肪に変化することも防げるのです。
さらに、脂肪肝を示す値まで改善。
これも玄米によるもの。
「玄米に含まれているイノシトールは、抗脂肪肝ビタミンとも呼ばれていて、肝臓の機能を改善する働きがあります。」
イノシトールとは、「胚芽」、「ぬか」に多く含まれる物質。
肝臓に溜まった脂肪を押し出し、目詰まりを直す働きを持っています。その結果、肝機能も向上。
さらに、女性2人のコレステロール値も改善。
男性4人の内臓脂肪は、いつ病気になってもおかしくない
レベルでしたが、3週間玄米にかえただけで全員減少
特に舟生さんは正常値になりました。そのため
「1.6キロ減!」
と、体重も減少。これは、玄米に含まれる3つの成分の働きでした。
まずは一つ目の成分ギャバ!
「ギャバを摂取すると、脂肪が分解するということになります。」
ギャバとは、ガンマアミノ酪酸の略称。
以前にも御紹介した通り、人間の脳内で働く神経伝達物質の一つですが、
実はこの物質、お米にもあって、特に、胚芽に多く含まれるため、玄米は白米の3倍、発芽玄米だと9倍のギャバが含まれています。
体内に吸収されたギャバは、脳下垂体を刺激して成長ホルモンの分泌を促進。
この増えた成長ホルモンが、脂肪分解酵素を活性化。細胞に溜まった脂肪を、どんどん使いやすい状態にしていくのです。
その証拠に、被験者の身体の中で、実際、成長ホルモンの量が増えていることが確認できました。
これで脂肪分解は活性化!と、思いきや、邪魔者がいる場合が。
水銀などの有害ミネラルは、酵素の活性を妨げます。
またもやここで登場するのがフィチン酸。フィチン酸は糖だけでは無く、ミネラル成分、特に有害ミネラルを吸着し、身体の外に排出してくれるのです。
その結果、酵素の働きを邪魔するものが無くなり、脂肪の分解がスムーズに行われます。
こうなった後優れた働きを見せるのが、イノシトール。
イノシトールは、脂肪を細胞に取り込むのを強力にバックアップし、その結果変換スピードが上昇。
脂肪の燃焼効率を上げてくれるのです!
そう、玄米は様々な場所で活躍し、脂肪を減少させてくれる。
そして、3週間の玄米生活は、体調にも変化を!
「前は大分寝起きが悪い方だったんですけど、スムーズになったかなって気はしました。」
「昼寝とか入れないと今まではダメだったのですけど、疲れ知らずの身体に急激に変わったので、ビックリしています。」
そんな廣田さんの肌水分量を測ったところ、以前は、49歳レベルだったのが、
スタッフ:「26歳レベル!」
他の女性達の肌水分量も、軒並みアップしていました。
「成長ホルモンは、身体の中のたんぱく質の合成を促します。たんぱく質は、酵素や生体での調節機能を担っているので、身体全体としての機能が良い方向へ向かっているという風に思います。」
これも、ギャバによって増えた成長ホルモンが、
細胞の新陳代謝を促進。細胞の機能が向上し、
疲労感や肌の保湿力を改善した為と考えられるのです。
どうです?皆さん、玄米の真の実力、お分かりになりましたか?
3.玄米のおいし炊き方
実験の結果、驚きの健康パワーが明らかになった玄米。
しかし、いざ食べるとなると… 食感や味、においといった要素に「食べにくさ」を感じている人が多いのも事実。
最も評判の悪かった硬い食感の原因は、
玄米を覆っている「ぬか」と「胚芽」。しかし、豊富な栄養成分は、まさにここに含まれているのです。
その栄養分はそのままに、玄米を美味しくふっくらと炊く方法はないものか?
そこで、玄米を炊き続けて40年、玄米菜食を取り入れた料理で注目の、松本名人を訪ねた。
「玄米の方がはるかに美味しいですよね。」
米の種類や、季節や天候にまで気を配って、浸け置き時間や火加減・水加減を変え、圧力鍋を使ってじっくりと炊き上げた、まさに究極の玄米。
この玄米を、こちらの団地の主婦の皆さんに食べて頂きました。
玄米はあまり食べないという皆さん、果してお味は?
「ん!? もちっ米ぽいよね。」
「パサパサ、ボソボソはまったく感じない。」
「美味しいです!ビックリしました!」
そう、玄米だってふっくら美味しく炊くことはできるのです。では、このような玄米を、もっと簡単に炊くことはできないのか?
「名人の領域までいくのは大変なことですが、手間をかけずに近づこうとするならば、玄米の外側にあるアミラーゼ、デンプン分解酵素をより良く働くようなカタチで炊飯してあげるといいですね。」
お米は、内部に水分が浸透し、熱が行き渡ることで、デンプンを分解する酵素、アミラーゼが活性化。その結果、お米独特の粘りや甘さが生まれます。
ところが玄米の場合、周りを覆う硬い「ぬか」に水分の浸透が阻まれ、アミラーゼが十分活性化できないため、パサパサで甘味がなくなってしまうのです。
つまり、食感や味の問題を解決するには、アミラーゼをより活性化させるのが重要なポイント。
名人の場合、浸け置き時間は最大5時間。更に圧力鍋を使うことで、水分の浸透を促し、この問題を解決していました。
では、家庭の炊飯器で、このような美味しい玄米を炊くことはできないのか?
「植物のアミラーゼは、中性よりも少し酸性に偏ったところが一番よく働く領域という事がわかっています。」
問題はpH(ペーハー)。
アミラーゼが最も活性化するのは、
酸性とアルカリ性の度合いを測るとこの数値が5前後という、
弱酸性の環境にある時なのです。
ちなみに、水道水のpHは中性の7。普段私たちがお米を炊いている環境は、アミラーゼの力を充分に引き出せてはいなかったのです
玄米を美味しく炊くには、水のpHを下げる。では、いったい、どうすればいいのか?
そこで実験。
水のpHを下げる為に、4つの酸性食品、蜂蜜、お酢、ヨーグルト、梅干、それぞれ混ぜて、玄米を炊いてみました。
そして、何が混ぜられているのか知らない主婦の皆さんに食べ比べて頂き、どれが一番、美味しいのか?選んでもらったところ、
実に15人中、9人がヨーグルト入りの玄米を選択。
「もちもち感とバサバサしていなかった。」
「白米と似た様な味で、毎日食べられるかなあと思いました。」
そこで、何を混ぜて炊いたのか、皆さんに見てもらったところ。
「え?なにこれ〜!」
そう、玄米に混ぜたのはヨーグルトだったのです。
では、なぜヨーグルトを入れると、玄米は美味しく炊けるのか?
まずはpH。味に影響のない程度に混ぜて、アミラーゼが最も活性化する5に一番近くなるのが、ヨーグルトだったのです。
実際に、アミラーゼの活性度を測ってみると、水だけで炊いた時の3倍以上、活性化していることが判明。
その為、玄米特有のパサパサ感が減少し、甘味が生じて食べやすくなったのです。
そして「嫌なにおいがしなかったんだよね〜。」
においセンサーの結果を見てみると、玄米特有のにおいが減少していることがわかります
これは、ヨーグルトに含まれる乳糖の作用。乳糖が匂いを吸着し、マスキングしていたのです。
さらに、玄米の表面を見てみると、ヨーグルトを混ぜた水で炊いた玄米は、「ぬか」が破れているものが多いことがわかりました。
「玄米の表面が破れると、ある程度咀嚼(そしゃく)をして細く切った状態になりますので、消化吸収がかなり改善されます。」
実は、先程の実験で3週間、皆さんに食べてもらったのは、このヨーグルト玄米でした。
あれほどの好成績が得られたのも、ヨーグルトの力で豊富な玄米の栄養を、余すことなく消化、吸収できたからと考えられるのです。
さらにもう一つ、意外な効果が・・・!
ヨーグルトを混ぜ水に浸け置きすることで、玄米に含まれるギャバが2倍近くに増えていたのです。
では、美味しさも栄養もアップする、玄米の炊き方をご紹介。
玄米3合につき、大さじ2杯のヨーグルトを入れ、よくかき混ぜます。
この時、ヨーグルトの固まりが残らないよう、気をつけましょう。
そして、30分から1時間、浸け置きをします。
後は、玄米モードで普通に炊くだけ。
炊飯器に玄米モードがない場合は、玄米を手で強く研ぎ、表面にキズをつけて水が中に浸透しやすいようにします。
更に、浸け置きの時間を2時間にすると、白米モードでも、美味しい玄米を炊くことができるんです。
ほんの一工夫で、食べやすくなる玄米。皆さんも是非、毎日の食卓に取り入れてみては?